生活の中でよく目にするキャッチコピー。
魅力的なものから、そうでないものまで・・・
私たちの周りには、本当に多くのキャッチコピーがありますね。
ただ、こんなにキャッチコピーに囲まれていても、いざ自分で作るとなると、コレがなかなか難しい・・・
しかし、正しい手順とコツを覚えるだけで、お客様を引き寄せるキャッチコピーが作れるようになります。
本記事では、お客様を引き寄せる「ビジネスで使える」キャッチコピーの作り方と、押さえておきたい5つのコツをご紹介します。
今すぐ取り入れられる内容ですので、ぜひ人の心に残るキャッチコピー作りのヒントにしてくださいね。
ビジネス向けのキャッチコピー
キャッチコピーは大きく分けて2つに分けられます。
一つは、とにかく見た人の印象や記憶に残ることを目的としたイメージ型。
もう一つは、見た人の欲望を刺激し行動に移すことを目的としたアクション型です。
✔︎あなたとコンビに、ファミリーマート(ファミリーマート)
✔︎すぐおいしい、すごくおいしい。(チキンラーメン)
✔︎ん~っ不味い!もう一杯!(キューサイの青汁)
どれも短く、覚えやすいフレーズで印象に残りますよね?
イメージ型のキャッチコピーは、商品を直接PRしません。その代わり、「◯◯といえば、△△△。」と言ってもらえるくらいに、「多くの人に覚えてもらう」ことを目的としています。
✔︎聞き流すだけでビジネス英語が身に付きます。(スピードラーニング)
✔︎平均4ヶ月で恋人ができています。(婚活マッチングアプリPairs)
✔︎しぶとい中年腹にサヨナラできた。(ライザップ)
アクション型のキャッチコピーはその商品から得られるモノ、つまり「ベネフィット」を強く打ち出すことで、聞き手の購買意欲を誘います。
短さも大切ですが、具体的に「何が得られるのか」分かりやすさが重要となります。
このように、商品やサービスの認知度を上げたいのか、購入までのスピードを上げたいのかで、使うキャッチコピーが異なってくるワケですね。
どちらの型で作るのかは、そのキャッチコピーで「何をしたいのか」という戦略的な選択となります。
これからビジネスを展開していく、特にスタートアップの方には、まずはアクション型で作ることをオススメします。
避けたい!キャッチコピーづくりの落とし穴
● 型の選択間違い
「かっこいいから」と、イメージ型のキャッチコピーを作りたがる人がいますが、小さい市場でビジネスをしている場合は、イメージ型は不向きと言えるでしょう。
例えば、No Music No Life(タワーレコード)。
ドラマティックで印象に残りますが、それで何が得られるのかは、読み手によって受け取り方が違うと思います。言い換えれば、その商品・サービスが「どんなものなのか」「なんの役に立つのか」は明確に伝わらず、お客様からしたら何を伝えたいのか「分からない」のです。
● 専門的すぎて伝わらない
特に性能や品質を訴求ポイントとしている商品に多く見受けられる失敗です。
伝える側が自分が専門家であるがゆえに、その言葉が「当たり前に通じる」と思って使ってしまうパターンです。
「ミクロジンクピリチオン配合!」(メリット)と言われても、多くの人はそれがどんなにスゴイのか分からないのです。ですが、同じ商品でも「フケ・かゆみを抑えて髪をサラサラに!」と言われたらどうでしょう?どちらがお客様に伝わるかは明らかですよね?
● ネガティブ思考が強い
「このままで大丈夫?」「間違いだらけの◯◯◯」など不安を煽ることで読み手に「どきっ」とさせ、印象に残す法は以前からあります。ですが、あまり不安を煽りすぎると「胡散臭い」と感じて逆効果となります。
また、人は「正しいことよりも、楽しいことに心惹かれる。」それを忘れてはいけません。
● 誰でも言っていること
情報で溢れ返っている世の中なので、「悪気なくスルー」が読み手の基本姿勢だということを覚えておかなくてはいけません。なので、見たことある、聞いたことあるでは、お客様は気にも止めないのです。
また、「ひとつひとつ丁寧に・・・」「お客様の立場になって・・・」は、誰でも言えるというだけでなく、お客様からしたら「それ、仕事なら当たり前ですよね?」のレベルなので、まったく魅力がないのです。
成果が出るキャッチコピーに必要なモノ
キャッチコピーではあなたの商品・サービスの特徴を端的に表現しますが、そのために有効なのがUSPという考え方です。
USPとは1940年代にアメリカで活躍した広告の神様 ロッサー・リーブス氏が編み出したマーケティングの法則で、「USPがなければ商品は売れない!」とまで言われています。
USPとは・・・
UNIQUE(独自の) SELLING(販売) PROPOSITION(提案)
つまり、「独自の販売提案」。
そして、USPは次の3つ条件を満たさなければなりません。
1)お客様が一瞬で「私の◯◯に役立つ」と理解できなければならない
2)他者がしない・できない・やりたがらないコト
3)お客様が欲しくてたまらないモノ
この条件を満たし、キャッチコピーとして表現できると、それは強いUSPを持つ「成果のでるキャッチコピー」となります。
USPを磨き 名刺交換から売上を上げる
キャッチコピーの作り方手順
1)ペルソナ(お客様)の設定
まずは誰に伝えたいのか、お客様を設定しましょう。特にアクション型のキャッチコピーは「誰に役立つのか」が明確でないと伝わりません。
そして、ペルソナ設定のポイントは「たった一人」に決めること。その一人に確実に伝わり、アクションを起こすにはどんな要素が必要なのかを徹底的に考えます。
ペルソナの設定は性別や年齢はもちろん、職業・年収・家族構成・性格や趣味に至るまで、まるで漫画やアニメのキャラ設定のように明確にしていきます。ちなみに、ペルソナは実在しなくてもけっこう。妄想で構いません。
2)問題の掘り起こし
ペルソナを設定したら、そのペルソナが抱える不満・不安・不便について考えていきます。お客様が興味を持つのは「自分にとって役に立つコト」だけです。つまり、お客様が自分が抱く不満・不安・不便が「解消できるかも?!」と思わなければ振り向いてもくれません。
なので、お客様が抱える不満・不安・不便をどれだけ多く知っているかがポイントになります。
3)商品・サービスの特徴を書き出す
お客様の不満・不安・不便を掘り下げる一方で、商品・サービスの特徴、お客様が得られるメリット、差別化ポイント、自慢できること・・・などなどをリストアップします。
商品・サービスを購入したお客様が手にする未来像、などでもいいでしょう。
4)USPを創る
掘り下げたお客様不満・不安・不便と、商品・サービスの特徴とを比較して、キャッチコピーで訴求するポイントを1つを選びます。ここで欲張って「なんでも解消できます!」ではイケマセン。解消するポイントは1つです。その1つについて、商品・サービスで提供できる「独自の販売提案」をしてください。
これが、商品・サービスのUSPとなりますので、USPの3つの条件を満たすようにしてくださいね。
5)言葉を整理する
USPを決めたら、キャッチコピーも8割型できあがっています。あとは、ペルソナが目にした時にスルーできないような単語や言い回しを組み合わせてキャッチコピーにしていきます。以下に今すぐ使えるキャッチコピーのコツをご紹介していますので参考にしてください。
なお、キャッチコピーはブラッシュアップを重ねて育て上げていくことが大切です。
キャッチコピー5つのコツ
1)ベネフィットを言う
例えば、「500MBの大容量」と言われるより、「1,000曲をポケットに」(スティーブ・ジョブス)と言われた方が、「それが欲しい!!」というキモチになりませんか?
人は、モノではなくコトに惹きつけられます。
つまり、性能や品質ではなく、ソレを使ったら「どうなれるのか?」というライフスタイル。つまり、未来の青写真を提示するのです。
2)数字を使う
数字は印象に残り、また、人の注意を惹きつけます。
キャッチコピーに数字を入れることで、聞き手はより具体的に頭の中でイメージすることができるからです。
3)短く!!
短い=覚えやすい、ということ。
覚えてもらえるキャッチコピー=良いコピーということになります。
4)名作のモデリング
名作と言われるキャッチコピーを、敬意を持って真似てみましょう。何事も、真似ることから始まります。
まず、なぜ名作と言われるのか、自分はどんな印象を持ったのか、好きも嫌いも一度「なぜ?」を分析してみると、惹きつけるコピーのポイントが見えてきます。
5)育て上げる
キャッチコピーは一度作れば完成!!ということはありません。特にアクション型は、実際に使用してみて、お客様の反応を確認し、修正を加えることもしばしばです。修正を重ねることで、お客様を惹きつけるキャッチコピーが生まれるのです。
まとめ
キャッチコピーは2種類あり、「認知」を目的とするならイメージ型。「行動」を目的としたアクション型が向いています。「なぜキャッチコピーを創るのか」「そのキャッチコピーでお客様にどうして欲しいのか」という目的を明確にしてkら創りましょう。
キャッチコピーはUSPを明確にすることで、お客様を惹きつける「成果が上がるキャッチコピー」となります。ぜひ皆さんも効果的なキャッチコピーを創ってみてくださいね!